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史上最強の哲学入門 [史上最強の哲学入門]

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史上最強の哲学入門西洋の哲人達の熱い戦い
最高の真理を求めた男たちの熱き闘い!ソクラテス・デカルト・ニーチェ・サルトルなどが、さらなる
高みを目指し知を闘わせてきた三十一人の哲学者たちの論が激突。
まさに「史上最強」の哲学入門書です。

殉じた最強の論客ソクラテス、近代哲学の偉大なる父デカルト、神を殺した狂気の超人ニーチェ…
強者の論を踏み台に、さらなる強者が出現する。
哲学の歴史はまさに闘い!! 偉大なる哲学者たちが繰り広げてきた、頭脳と頭脳の闘いの歴史を、
驚異的な噛み砕き方でわかりやすいです。

難しそうな学問を、噛み砕いた言葉で、ひたすらわかりやすく解説した本、
飲茶氏による書き下ろし哲学ガイドしてみましょう。

カバーイラストに、『グラップラー刃牙』シリーズで絶大な人気を誇る板垣恵介氏を起用し、
「真理」「国家」「神」「存在」といった、哲学の永遠のテーマを、哲学者=知の格闘家たちが、
熱く激しい議論を繰り広げた物語として読んでも良いです。

図解や写真を多用し「哲学」ってどんなものか知ってみたい人、今まで「哲学」に何度も挫折してきた
人も、これでハマる哲学入門の決定版になるかも。


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史上最強の哲学入門東洋の哲人達
古代インド哲学・仏教・老荘思想・禅…、あらゆる東洋哲学は、融合と変質を遂げながら、
なぜ東へ東へ伝わり、日本にたどり着いたのか?
釈迦・龍樹・老子・道元…、「真理(最強)」を自称する、恐るべき東洋の哲人たちが起こした
奇跡とは?

とことんわかりやすい言葉で、哲学の面白さを存分に伝える、最強ナビゲーター・飲茶氏による、
待望の東洋哲学入門書になっいます。
大反響を呼んだ『史上最強の哲学入門』に続き、今回も「バキ」シリーズで絶大な人気を誇る
板垣恵介氏がカバーイラストを描き下ろした。

最高の真理を求める男たちの闘い第二ラウンド!古代インド哲学から釈迦、孔子、孟子、老子、荘子、
そして日本の禅まで東洋の“知”がここに集結。真理(結論)は体験によってのみ得られる!

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中学生までに読んでおきたい哲学、愛のうらおもて


著者 飲茶(やむちゃ)プロフィール
東北大学大学院卒業。
哲学や科学など、とっつきにくい学問を楽しくわかりやすく解説した本が大好評。
元は普通のサラリーマンであったが、ある日、道を歩いているときに良いビジネスを思いつき、
「そんなときどうする? 勝負だ、勝負するに決まってる!」と叫びながら、突然退社して起業。
しかし、現実は甘くなく、現在、未曾有の不況に直面して苦戦中。明日はあるか?

著書に『哲学的な何か、あと科学とか』『哲学的な何か、あと数学とか』
東北大学大学院修了。会社経営者。哲学や科学などハードルの高いジャンルの知識を、
楽しくわかりやすく解説したブログを立ち上げ人気となる。
著書に『史上最強の哲学入門』『14歳からの哲学入門』などがある。


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レビュー wrkn
総勢31名の哲学者のエッセンスを学べる
哲学について、かなりわかりやすく読めました。
「真理」「国家」「神様」「存在」の4つのアプローチからそれぞれの真理に到達しようと奮闘する哲学者達が、時代を超え地域を越え、互いの真理をぶつけ合う構造なのでただ味気ない学習書よりよほど”アツく”読める工夫がされているなと思います。

各哲学者のさわりだけ紹介したいと思うので、「なぜそう考えるに至ったのか」「もっと詳しく知りたい」と思う方は是非実際手に取ってじっくり向き合うのが良いかと思います。


【真理の真理】
1 プロタゴラス〈相対主義〉
日本の気候を熱帯地域の人は「寒い」、寒冷地域の人は「暑い」というように、どちらも真実であり語る人により真理は異なるという主義。

2 ソクラテス〈無知の知〉
社会は公衆浴場のように「これじゃ熱い」「冷たい」と言う人がいても理想的な1つの温度を決めるしかない場面が多く、相対主義だけでは解決しない。

真理の追求を怠ることがないよう、雄弁を振るう者に対し「それはつまりどういうことか」と質問を繰り返すことで無知を自覚させ、各人がそれを知ろうと努力することで真理に辿り着けるとした。

3 デカルト〈方法的懐疑〉
数学者でもあったデカルトは、真理追求も数学と同じく「絶対に否定されない完璧な原則」から出発するべきだとし、試行錯誤の結果生まれた絶対的な原則「我思う、故に我あり」が有名。

4 ヒューム〈懐疑論〉
イギリス経験論(「人間の中に浮かぶ知識や観念は過去の経験から来たものにすぎない」)
を完成させた人物で、「火は高温で熱い」という現象も次の1回は別の結果になる可能性がある等というもの。

もう一つの偉業は「複合概念」の提唱で、”神”は幼い頃親に抱いていた「絶対に逆らえない存在」
「自分を無償で愛し慈しむ存在」という概念が作り出した幻想に過ぎないとした。

5 カント〈批判哲学〉
全て人類が共通して理解可能な学問が事実存在しており、
それは経験に依らない先天的なものであるとした。

「人間はモノ自体に到達できない」の言葉も有名で、例えば人間は3次元でモノを認識するが、
より高次の存在は認識できないので、人間には人間の、それ以外の存在にはその存在にとっての
真理があるとした。

6 ヘーゲル〈弁証法〉
真理到達は個人でできるものではなく、弁証を通じて多くの人の手で長い年月を掛けてできる
ものだとした。

7 キルケゴール〈実存主義〉
いつできるかわからないものなど真理とは呼べず、各個人が「これこそが」
「このためなら命さえ厭わない」と思える到達点こそ真理とした。

8 サルトル〈アンガージュマン〉
「人間は自由の刑に処されている」の言葉が有名で、どんな生き方をするか、
どの価値観に従うかに正解はなく、成功か失敗かも全て自己責任になると唱えた。

9 レヴィ=ストロース〈構造主義〉
従来は「世界のどんな僻地でも未来は西洋と同じ道を進む」とされていたが、
彼は人類学者の視点から、世界の各地域毎に深遠な社会生活が営まれているので、
目指すべき唯一の文化・社会などないとした。

10 デューイ〈プラグマティズム〉
真理か否かは、実際の生活でどのように”道具”として使えるかを重要視すべきであるとした。

11 デリダ〈脱構築〉
Aさんが真理を知ったとして、Bさんに伝えるまでに「Aさんが言語化・文章化する→Bさんがそれを
読む・聞く→Bさんなりに理解する」と、3つもの障害を通る必要がある。

話し手の脳内にあるものを真理としても到達できないので、聞き手の脳内を真理とする
必要があると唱えた。

12 レヴィナス〈他者論〉
他者とは自分の思い通りにならない全く無関係のもので、ある領域で真理に到達したとして「で、だから何?」と容易く否定される。

”他者”とは真理到達を阻む絶対的な壁であるが、同時に自身を全く別の領域に導く存在でもある。


【国家の真理】
13 プラトン〈イデア論〉
現世のどこにも完璧な三角形は存在しないにも関わらず、「△」を見て「三角形だ」とか「綺麗だ、
歪だ」などと言えるのは、完璧な三角形を想像できるからであり、これを「正義」や「愛」、
「社会」等に適用し、よく勉強して理想(=イデア)を知った者を国家の頂点に置くことで優れた
社会が実現するという考え。

14 アリストテレス〈論理学〉
万学の祖と呼ばれ、イデア論をヨタ話だとして批判する。
「君主制」「貴族制」「民主制」のいかなる政治体制も腐敗と革命を繰り返すとした。

15 ホッブズ〈社会契約説〉
国家について、人々が自由行為(殺人や盗みなど)を放棄する代わりに安全を得るための
「強大な存在」とし、得体の知れない怪物(=リヴァイアサン)にただ人はひれ伏すしかないとした。

16 ルソー〈人民主権〉
国民なくして国家はないとし、それまでの支配者階級が大多数の国民を搾取していた構図に反対した。

17 アダム・スミス〈見えざる手〉
国は社会活動に介在せず、自由経済に委ねておけば競争により適正価格、適者生存が実現するとした。

18 マルクス〈共産主義〉
自由経済では値下げ競争のしわ寄せは他ならない労働者階級が苦しむことになり、購買力が弱まり
社会は破綻すると唱えた。


【神様の真理】
19 エピクロス〈快楽主義〉
禁欲、理性強化のための修行が流行していた当時、「飢えがなく、気温に不快を感じない
自然な欲望は受容すべき」だと説いた。

神については、「神がいちいち人に『あれをしろ、これはするな』など言うだろうか。
いたとして、さほど気にするものでもない」とした。

20 イエス・キリスト〈復活〉
徹底的に敵意を排除し、人は隣人も敵さえも愛することで天に導かれると唱えた。
コンスタンティヌス帝がローマ帝国皇帝に就いたことで国教となり爆発的に普及するが、
支配”する”側になったことにより内部派閥の対立が起こる。

21 アウグスティヌス〈懺悔〉
キリスト教最大の教父と呼ばれ、それまで聖人君主にしか守れないような教義であったのを改め、
「自身の罪、弱さを認め神に告白しただひれ伏し慈悲を求めよ」と広めた。

22 トマス・アクィナス〈スコラ哲学〉
哲学(理性)の台頭により、神学(信仰)の非論理性が指摘され力関係が危ぶまれていたのを、
「モノや空間、時間などの存在を作り出したのは何か」は誰にも答えられず、
神学を上の位に置くことを成功させた。

23 ニーチェ〈超人〉
「神は死んだ」が有名で、どんな偉大な神を崇拝していたところでいずれ
死ぬ(=疑う、幻滅する)時が来るのだから、自らが生の意味を見つける「意味への意志」を
持つ存在になるべきであると唱えた。


【存在の真理】
24 ヘラクレイトス〈万物流転説〉
石は土になり、土は木になり、木はりんごになるのだから、万物は別のモノではなく、
ロゴス(=ルール)に従って移り変わるのだとした。

25 パルメニデス〈万物不変説〉
モノを極限まで細かくしたところでそれは「極限まで小さくしたそれ」であることに変わりはなく、
不変であるとした。

26 デモクリトス〈原子論〉
モノを極限まで小さくしていくと果ては「それ以上小さくなりようがないモノ」になり、
それらが結合したり分解したりすることで違う物質になるのだとした。

27 ニュートン〈ニュートン力学〉
りんごが落ちることから、なぜ天体が地球に落ちてこないかの説明に成功し、
それまで神秘でしかなかった宇宙空間を、地上の運動と統一化して扱うことを可能にした。

28 バークリー 〈主観的観念論〉
モノが存在してそれを認識するのではなく、認識するからモノが存在すると言えると唱えた。
まるで3Dゲームのように、我々が背後を見た時に初めてそこにあるものが存在した、かもしれない。

29 フッサール〈現象学的還元〉
我々の本体は別世界の水槽に浮く脳で、現世は全て夢かもしれないが、
それでもその夢の中で通ずる理論、考え方があることは確かであるということから、
あらゆる学問の礎に「現象学」を置くことに成功した。

30 ハイデガー〈存在論〉
「”存在”という言葉を使うのは人間のみであるから『存在とは何か』という問いはそのまま
『人間にとって存在するとはどういうことか』と言える」とした。

31 ソシュール〈記号論〉
例えば「雑草」という言葉で括られていたら区別されなかったが、それを「これは○○草」
「こっちは××草」と誰かが”分ける必要がある”としたから存在できたのであり、
言葉により存在するのだとした。



レビュー
多核体 良い所と悪い所を挙げます
2023年10月10日に日本でレビュー済み
それぞれの大御所がどんな感じの哲学を打ち出したのかという概要やその要約が類を見ない程簡潔で
適当にまとめられていた

しかし解説本はどれに至っても大概そうなってしまうのではあるが、解釈に齟齬が出る問題があり、
誰にでもわかるよう簡単にまとめられたこの本はそれが色濃く出ている。
これが超訳本と銘打っていれば馬鹿でもわかるように解釈がぶっ飛んでる事を区分け出来るのだが、
この本は入門書で銘を打たれた上で書かれている内容は超訳に限りなく近い。
どうしてもわかりやすく書くには極端な例や誤った類推を繰り返すことで実態からかけ
離れしまうのが原因だと思われる。

そんな誤った解釈を正しいと思い込み、実践やペダントリーな実用を全てを知った気になって利用し、
日本におけるニーチェの様に哲学の誤用が広まるのだけは勘弁願いたいところなので、
詳しい人ほどアンビバレントな感想を抱くのではないだろうか。

この本を読んだ上で何故このような伝え方をしたのかを念頭に入れながら原書や和訳本を読む事で
簡単に理解が進むと思われるが、この本で誤ったまま完結してはいけない。
そのような文言、忠告を入れれば真に名著として胸を張って挙げられる作品ではあるのだが…。


ナカシマ
良書だが、刃牙成分の所在が不明
哲学という学問には入門書が多すぎてどの入門書から入るべきなのか迷うという問題があり、
「刃牙成分」を取り入れた入門書を作ることでそれら問題を解決するという発想はとても面白く、
実際内容もわかりやすくまとめられているのだが、前書きと後書き以外に刃牙成分が感じられない。

哲学者同士のバトルというよりも、弱肉強食のように、ある論調が台頭→それを否定する論調が台頭
といった形式でループしていくため、全く刃牙とは違うものだと感じた。

特に、せっかく板垣氏に表紙を描いてもらっているのならば、哲学者全員の似顔絵も
描いてもらうべきだと感じた。

「エントリーナンバー23 神を殺した狂気の超人 ニーチェ 得意技:超人思想 
略歴〜 宗教や道徳なんて弱者のルサンチマン」と、文章でどれだけ捲し立てようと、
結局印象に残るのは「こんな主張をした人が、このあたりのページに書いてあった気がする」と
いったものである。


amazonカスタマー
めちゃちゃ分かりやすい
哲学を初めて学ぶ人もまずはこれを読むべき。
学校の教科書とかよりも断然分かりやすく、哲学について知りたいと思ったら真っ先に読むべき本。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています


匿名希望a
面白い、ページがスラスラ進みます。読みやすくわかりやすい
予備知識一切なしでも楽しく読めるので少しでも興味があれば購入をおすすめします。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています


ぴゃぴゃぴゃ
31人が、より強い論をぶつけ重ねていく熱い哲学バトル。
ポッドキャスト『日本一楽しい哲学ラジオ』で最初の入門書としてお勧めされてた
『史上最強の哲学入門』読んだ。
個人的には、レヴィナスの他者論、アウグスティヌスの懺悔、ニーチェの超人思想がTOP3で
決勝進出でした。

TOP3を簡単にまとめると...
レヴィナスの他者論は、どんな真理を作り出しても否定してくる他者がいる。
でも、理解不能で無慈悲で残酷な他者がいるからこそ、自己完結の停滞に陥ることなく、
無限に問いかけ続けることができる。他者のおかげで、新しい可能性・価値観・理論を無限に
創造し続けていくことができる。

”つまり、本来、うまくいかないはずの「私」と「他者」との関係(対話)を断絶させずに
成り立たせている原動力とは、人間の「真理(ホントウ)を求める熱い想い」なのである。”

アウグスティヌスの懺悔は、制欲に我慢出来ない弱い人間だからこそ打ち出せた哲学。
"人間は、欲望を自制できない、か弱い存在です。

そんな罪深い人間は、ただ神の前にひれ伏すしかありません。
ああ、私たちは、自ら罪深い存在であることを認め、神にすべてを『告白』して許しを請い、
神の慈悲によって救われるよう、祈りましょう"

ニーチェの超人思想は「強くなりたい意志を自覚し、目を背けない」の一点が生き方に
大きな違いを生むもの。
終末の時代(全ての価値観が崩壊した世界)を生きる末人は何も目指さず生きる人間。

穏便に人生が終わることを願い、なんとなく生きていくだけの存在。
ニーチェの予言は現代の僕達に当てはまる。
"超人になりたい。強くなりたい。まっすぐに人生を生きたい。
そう素直に願い、それを「神」にも「国家」にも誰にも強制されず、
自分で決めて自分で実行して生きる。

それ以外に僕たちが満足して生き、満足して死ねるような、そういう人生は決して
起こりえないのではないだろうか。"


gupipi
すごくよかったです!
哲学の入門書としてとても分かりやすい内容と文章でした!みんなに勧めたい!
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています


Amazon カスタマー
読みやすく面白い
読みやすく、かつ面白かった。各哲学者を単に羅列するだけでなく、思想の流れもなんとなく
理解できる内容だった。
著者の別の本も読んでみたい。


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